麺喰ワンダラー(Menkui Wanderer)
column 2025.08.08 一風堂 / いりこ屋 / 立川マシマシ
01.「一風堂」(22店舗で8月5日より発売開始)

魚介だしに牛だしと一風堂の豚骨スープを合わせ、コクをプラス。甘味のある醤油だれとネギ油で全体の味わいをまとめ、氷を加えて冷やして提供。麺は、中太の手揉みちぢれ麺。
詳細リンク
02.「いりこ屋」(大井町駅)

業界最高権威「TRYラーメン大賞」の新店にぼし部門で1位を獲得した新店。8月1日から発売された冷やしの新作。上の方にのっているのは油揚げ。これが意外と合う。追加したい方は「きつね」をトッピング購入すれば可。別添えのおろし生姜(写真右上)は後半に加えるとさっぱり味変。
03.「立川マシマシ」(立川駅)

ガッツリ系で多店舗展開している「立川マシマシ」の人気夏季メニューがこちら。麺量は(小)でも300gなので要注意。甘酸っぱいタレとマヨネーズダレが相まって独特な冷やし中華を成立させている。トッピングは濃厚に味付けされた三枚肉。そして胡瓜と生姜。なかなかの「スゴい」冷やし中華である。
店舗情報
01.一風堂 五反田東口店 公式情報
〒141-0022 東京都品川区東五反田1丁目14−14 北原ビル 2F
02.大井町立食い中華蕎麦 いりこ屋 公式情報
〒140-0011 東京都品川区東大井5丁目3−13
03.立川マシマシ 立川総本店 公式情報
〒190-0022 東京都立川市錦町1丁目2−16 1F らーめんたま館内
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column 2025.08.05 THE魚郎/ ラーメン太る / 熊公 / ふくもり
01.「THE魚郎」(池袋駅)

「魚郎(ぎょろう)」池袋店は池袋駅から少し距離があるが地下街からお店まで地下で繋がっているのが暑さ対策にもいい。「魚郎」は「せたが屋」グループのガッツリ系。大阪に2軒、野田(千葉県)に一軒、計4店舗展開中。夏季限定の冷やしが7月20日から発売開始。(冷やし魚郎は池袋店限定)
「魚郎」はガッツリ系だがそこは「せたが屋」グループなので、他の二郎インスパイア系とはスープが違う。煮干しや鰹出汁の魚介系を効かせたもの。なのでガッツリボリュームもあるのだが、意外とさっぱりすっきり。そんな「魚郎」をベースにして夏季限定の“冷やし魚郎”ができあがった。「冷やし魚郎」(1000円)。ちゃんとスープもたっぷり入っている。冷やしラーメンの際は油にも気を配らねばならない。固まってしまうから。ここでは植物系の煮干しオイルを使用することで固まらずにコクを出している。トッピングはでかいチャーシュー、背脂風天かす(これがなかなかいい役割を果たしている。味付けしてあり、ニンニクも入っている)、鰹節、大葉、もやし。さすが他とは違ったタイプで出してきた。これがなかなか素晴らしい一杯だった。無料トッピングはヤサイとニンニクで今回はヤサイのみマシにした。麺量は225g。9月中旬くらいまでは出す予定。
02.「ラーメン太る」(池袋駅)

2023年10月、石川県金沢で誕生したガッツリ系ブランド。それにしてもインパクトがある店名だ。年間700杯を30年続けても“そんなに”太らないことを証明している私だが、そんな私に反抗するような店名だ(笑)。
昨年曳舟店がオープン、今年3月に池袋店がオープンで3店舗目。券売機のトップは汁なし、次がラーメン。麺の量、小(200g)中(300g)大(400g)が同額。野菜マシ・野菜マシマシ・背脂マシ・背脂マシマシが無料でこれらは券売機で購入。提供時に「ガリマヨ入れますか?」と聞かれるので今回は入れてみた。無料トッピングは野菜マシ。あとで隣の人のを見たら、背脂もマシにしておけばよかった、と後悔。実においしそうな色をしていた。
7月から夏季限定メニューとして「ゆず冷やし中華」を提供開始。柚子とガリマヨ(ガーリックマヨネーズ)が利いた冷やし中華タイプ。野菜はサラダ感覚で食べられるが、平打ちのガッツリ系タイプの麺がパンチあり。マヨネーズ風のタレを絡めながら食べる。チャーシューが大きいので結構大変。水を飲みながらやっと完食。
03 「熊公」 (浅草橋駅)

こちらは創業57年の老舗。昔は札幌ラーメンの店だったらしいが最近は「ジャージャー麺」が人気の店に変身。外観は地味だが、意外と人気がある。しかも持ち帰り用のジャージャー麺をたくさん作っており、店内の人は結構待たされている(笑)。千代田区と台東区と中央区の区境地域で近所のお客さんが続々とやって来る。メニューを見ると驚き。冷麺がズラリ。「冷やし麺専門店か?」と裏を見たら、普通にラーメンメニューもあったが、ほとんどの人が「冷麺」を食べている。しかも9割くらいがジャージャー麺。たぶんこの時期は冷やしメニューしかやらない雰囲気。
私は半カレーとジャージャー麺のセットを注文。セットで100円プラス。それで半カレーとコーヒーゼリーが付くのだから素晴らしいサービス。そしてこのカレーがスパイシーでおいしい。ジャージャー麺は予想通りの味だがジャージャー味噌がなかなかクセになる味わい。
04.「中華そば ふくもり」(駒沢)

環七通り沿いの「せたが屋」はす向かいに2006年にオープンした煮干しラーメン専門店今はたくさんのメニューを提供している。夏季限定は「辛煮干冷やし中華」と「荻窪昔つけそば」の二本立て。今回は後者を選択。荻窪丸長インスパイア。「丸長」(荻窪)が閉店してからいろんなお店がインスパイアつけ麺を出すようになった。「喜富」(大塚)、「でき心」(吉祥寺)、「りょうが」(荻窪)など。全部食べたが、それぞれ、店毎に違うのでそれもまた楽しい。とにかく好きなタイプのつけ麺。
店舗情報
01.THE魚郎 公式情報
〒171-0021 東京都豊島区西池袋5丁目1−3 メトロシティ西池袋 1F
02.ラーメン太る 公式情報
〒171-0014 東京都豊島区池袋2丁目48−3 池袋MTビル 1階
03.熊公 公式情報
〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2丁目5−11
04.中華そば ふくもり 駒沢本店 公式情報
〒154-0003 東京都世田谷区野沢4丁目9−18
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column 2025.07.31 七彩飯店/ろく月/Ramen翡翠/ひるがお
01「七彩飯店」(京橋駅)

7月16日から発売開始の「とうきびの冷やし麺〜甘酒添え〜」(1600円)。実に美しい〜!プレミアム味来とうもろこしをたっぷり使用。粗ごしスープは箸で持てるほど。まさに“食べるスープ”である。鶏肉、紫玉ねぎ、ブラックペッパーなどがそれぞれいい働きをしている。もちろん完食完飲。8月中旬頃までやっている。右上の容器は味変用の甘酒ペースト。
02.「ろく月」(浅草橋駅)

無化調豚白湯のお店が夏季限定で出している「とうもろこしの冷やしラーメン」(1500円)。通常この手のメニューは数量限定なのだが、こちらは“できるだけ”売り切れなしで提供。私もとうもろこし好きなので、こういう冷やしをいろいろ食べているが、ここまで“食べるスープ”的なのは、初めて。試しに箸で持ってみたら少しだけど持てた!“箸で持てるスープ”ってスゴい!味変用にカレーパウダー、具はとうもろこしの天ぷら。
麺と具を食べ終えて、スープが残り、普通なら少し飲んで終了、というパターンもあるが、こちらは第二ラウンド。コーンポタージュを飲み(食べ)始める。もちろん完食完飲。とうもろこしの冷やしが好きな方にオススメ!
03 「Ramen翡翠」 (赤坂/赤坂見附駅)

店主自らが最高傑作と言わしめる「桃とフィンガーライム(醤油)の冷やしらーめん」(2500円)!20食程度の数量限定なので急いで行ったが11時53分着で外待ち10人くらい。桃は山梨HOPE園の夢みずきを使用。塩味はフィンガーライムがからすみに変わる。周りを見るとほぼ30代。みんな冷やし(2500円)か特製(1900円)を食べている。赤坂は“千円の壁”なんて無縁だったのか?
04.「ひるがお」(駒沢大学駅)

「せたが屋」グループ二番目のブランドで「塩ラーメン専門店」。
今年の夏季限定は「冷たい酢橘そば」(1日20食限定)。
水出しで抽出した和風出汁に酢橘と複数の薬味。
冷たくさっぱりな夏メニュー!
店舗情報
01.らーめん七彩飯店 公式情報
〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目1 地下街 中 4号
02.ろく月 公式情報
〒111-0053 東京都台東区浅草橋2丁目4−5 NYビル 101
03.Ramen翡翠 公式情報
〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目14−2 ドルミ赤坂 201
04.せたが屋 ひるがお 駒沢本店 公式情報
〒154-0003 東京都世田谷区野沢2丁目1−2
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column 2025.06.28 九段 井さい
【期間限定】五福星監修 冷やし稲庭出汁中華そば(1200円)
煮干しラーメンで人気のお店が何やら面白い限定メニューを出してきました。なんと仙台の超有名人気店で現在は閉店してしまった「五福星(うーふーしん)」の監修で「冷やし稲庭出汁中華そば」を6月13日から発売開始したのです。

「井さい」は「つじ田」出身。どこで「五福星」と繋がったのだろう?という疑問を解決するために開店前から並んでみました。シャッターが開くとすぐにその質問(笑)。知り合ったのは最近のことで、いろいろラーメンについて教えてもらっているとか。「五福星」は閉店しているので早坂親方も時間があるのだろう。
メニュー紹介にはこのように書いてある。
『創業後、初めてゼロから“ラーメン”を教えていただく経験を重ね、五福星・早坂さんの知識と技術と“在り方”の上に井上の思いを込めて完成したのが「五福星監修 冷やし稲庭出汁中華そば」です。「暑くなったら“井さいの稲中”」と毎年思っていただけたら幸せです。』とのこと。「暑いうちは当分出していきます。」ということで8月末頃までは出していくと思われます。しかも、この書き方だと夏の定番メニューにする覚悟があるようですね。
券売機でこのメニューを購入。

麺は秋田県佐藤養悦本舗の「稲庭中華そば」を使用。スープには北海道函館産の真昆布。具には国産牛を使用した自家製ローストビーフ。麺もスープも具も個性的で野球で言えばクリーンナップ。五福星の早坂親方指導の下、店主の井上さんが脇を固めて仕上げたメニュー。

まずスープを飲んでみる。うぉ〜身体に染み入る和出汁がいい。真昆布と節系が効いてグイグイ飲める。レンゲじゃ追い付かずに丼から直接飲みたいくらいに身体が欲する。麺は私もいろんなところで食べていてこの麺には慣れているが改めてそのポテンシャルに納得。冷やしにはローストビーフもいいですね。追加トッピングがあったかな?増して食べたいくらい。さつま揚げや具の昆布、辛味ダレも脇役としていい仕事をしてくれる。近くの方、冷やしラーメン好きな方はぜひ!
店舗情報
九段 井さい 公式情報
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2丁目5-1 SNビル
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column 2025.06.30 Ramen Afro Beats / 麺屋翔 みそ処 / 麺屋翔 本店
土曜は暑くなりそうだったので「冷やしラーメン」を回ってみよう、と調べて効率よく回れるコースを設定。丸ノ内線のみで候補を4軒絞り出した
1.Ramen Afro Beats@新宿御苑前

祐天寺の人気店「Ramen Breakbeats」の二号店。冷やしは昨年好評だったメニューのバージョンアップ。
夏期限定「冷やしとうもろこしらぁ麺」(1720円:昼夜各20食)
ストレートなとうもろこしスープでは無く、カレー風味が加わったり、いろいろアレンジして“料理”に昇華。赤いパプリカのエスプーマがこのグループっぽさを出している。スープはとろみと甘味のあるクリーミーな洋風スタイル。チャーシューは低温調理の豚肩ロース。担々麺風の肉味噌とフライドオニオン、九条ネギが加わって、食べるごとに味が変化していく。最初は「もっと直球のコーンスープが食べたかった」と戸惑ったが食べ終わる頃には完全に魅了されて大満足。近所だったらまた食べたいと思う完成度。9月頃までは継続して出すそう。
2.麺屋翔 みそ処@西新宿

麺屋翔グループは4店舗あり、こちらは3番目にオープンした味噌専門店。今年札幌店をオープンし、店主はそちらにいる。
夏季限定メニュー「夏のとうもろこし冷やし麺」(1500円:数量限定だが数は日によって変化。10〜20食前後)。こちらも昨年好評だったメニューのバージョンアップ。菅野製麺所製国産小麦100%の中太ストレート麺を使用。二種類のとうもろこしを使ったお皿で提供する冷やし麺。味噌専門だけあり、味噌風味を加えている。野菜も多めでサラダ風。
3.麺屋翔 本店@西新宿

みそ処と近いので連食。こちらも昨年のバージョンアップで「軍鶏塩冷やし檸檬ラーメン」(1300円:10〜20食)。定番メニューの軍鶏スープを魚介スープと合わせた冷たいスープでゴクゴク飲めるさっぱりタイプ。パッと見、ネギと檸檬しか見えない盛り付けだが、ネギの下には土台として味玉があり、その上に二種のチャーシュー、さらにその上に葱や三種の薬味(白髪ネギ・茗荷・大葉)がのっていてちょっとサプライズ感あり。レモンは皮まで食べられるようにしてあるとか。こちらも菅野製麺所だが細麺を使用。ん?味玉はサービスかもしれない。ありがたいけど、こういうときに困る(笑)。まさか見えなくして出してくるとは。
冷やし麺は温かいラーメンと比べて麺がお腹で膨れないせいか、もう一軒行けそうだったがとにかく陽射しが痛いくらい暑くて、そちらでギブアップ。丸ノ内線4軒目は「潮」(淡路町)の冷やしを予定していたが断念。(他に赤坂見附の「翡翠」の冷やし麺も狙っていたがこの日はコラボの日で提供が無くて断念。)
店舗情報
1.Ramen Afro Beats 公式情報
〒160-0022 東京都新宿区新宿1丁目16−10 カテリーナ・ネオハイツ 103
2.麺屋翔 みそ処 公式情報
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7丁目19−9 前波ビル 1F
3.麺屋翔 本店 公式情報
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7丁目22−34
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山形ラーメンとは
山形県を発祥とするご当地ラーメンの総称。
山形県にはご当地ラーメンがいくつもある。酒田、赤湯、新庄、山形、米沢などの地域で、これらを総称して山形ラーメンと呼ばれている。
「冷やしラーメン」だけじゃない
ここのところ、「冷やしラーメン」(冷ったいラーメン)で紹介されることが多い山形。確かに「冷やしラーメン」の元祖は山形市本町の「栄屋本店」(1932年創業)である。スープは牛肉のブイヨンがベース、しかもチャーシューも牛肉というユニークさである。そして、冷やしワンタンメンの元祖が北山形の「栄屋分店」だ。
山形県では、甘めの醤油ベースのスープに中華麺が入ったラーメンは「中華そば」と呼ばれることが多い。そういった醤油ベースのスープのラーメンこそが「山形ラーメン」であるとする人もいる。味自体は、県内の各地域や各店で異なるため、ひとつのメニューを指して「これが山形ラーメン」とひとくくりに定義できる物ではない。また、蕎麦屋においても中華そばを提供する店が多く、中には本業の蕎麦よりもラーメンのほうが人気となっている蕎麦屋もあり、「そば屋のラーメン」とジャンル分けする場合もある。
和牛の生産も多いエリアなので牛骨の出汁を使うお店が散見されるのも特徴の一つである。
蕎麦生産地・消費地の山形でなぜ蕎麦屋がラーメンを提供するようになったのか。
1923年の関東大震災に由来があるという。当時、横浜中華街も震災を受け多くの人が疎開した。山形にも多くの人が疎開し、蕎麦屋が多かった山形では華僑・華人の料理人が蕎麦屋で働いた。これが山形の蕎麦屋に中華そば(ラーメン)が入った経緯とされる。つまり、山形には中華料理職人が働く場所があったといえる。山形県は特に蕎麦屋が多く、蕎麦は日持ちしない。旬の11月~3月以外の時期に、日持ちのする通年で手に入る小麦でのラーメンが丁度よく定着したのではないかと言われている。
「冷やし」については、山形は雪国なのだが夏は酷暑となるエリアだ。これにより「冷やし文化」が根付いたとされる。これらが合わさって冷やしラーメンが山形で定着したのではないだろうか。
また、山形県はラーメン消費量が日本一である。(出前含むラーメンの外食費用 2022年、2023年日本一)
2023年地域別ラーメン消費金額ランキング-都道府県主要都市別(総務省)
1.山形県 山形市—13,196円
2.新潟県 新潟市—12,573円
3.宮城県 仙台市—12,480円
4.栃木県 宇都宮市—11,352円
5.秋田県 秋田市—10,015円
地域ごとに特徴があり、消費量も日本一の山形ラーメンをおおよそ北側から以下紹介していく。
【酒田エリア 酒田ラーメン】 【新庄エリア とりもつラーメン】
【寒河江エリア 肉中華】 【天童エリア 鳥中華】 【山形エリア 冷やしラーメン】
【長井エリア 馬肉ラーメン】 【赤湯エリア からみそラーメン】 【米沢エリア 米沢らーめん】 【その他 鶴岡節系ラーメン等】 【首都圏にある山形ラーメン店の例】
ラーメンジャパン / ラーメン店の例
【酒田エリア 酒田ラーメン】
大正後期(1920年代)から中国人が「支那そば屋」として開店したのがルーツとされる。
煮干しやトビウオ、昆布などの魚介出汁スープをベースに、丁寧に灰汁をとった豚コツや鶏ガラ等の動物系出汁の旨味とコクを合わせた、さっぱりとしつつも芳醇な旨味と香りが広がるスープ。
自家製麺率約8割で日本一で多加水麺が多い。ふわトロの極薄ワンタン、麺量多め(200g~220g)。また「月」のつく店名が多い。
【酒田ラーメンを提供するお店の例】
【新庄エリア とりもつラーメン】
新庄は山間部で海から遠く、魚介が手に入りにくかった。そして祝い事の時に日本の他のエリアの様に鯛ではなく、鶏1羽をさばいて調理し食べる習慣があった。その内臓=モツも貴重なタンパク源として、主に煮込み料理にして食べられていたという。使用される鶏の部位は赤モツと呼ばれる心臓・砂肝・キンカン(卵巣)などの部位でコリコリとした食感が味わえる。
「一茶庵本店(1915年創業/現・閉店)」「一茶庵分店(現・閉店)」「一茶庵支店」という蕎麦屋の流れをくむ中華そば店(ラーメン店)がある。とりわけ「一茶庵支店」で出していた「とりもつラーメン」は名物になっていて町興しで「愛をとりもつ」(取り持つ≒鳥モツのダブルミーニング)という名称で展開。また一茶庵支店にだけあるメニューでスープはアツアツで麺だけ水で締めた「ぬるまもつラーメン」というラーメンがある。
【新庄とりもつラーメンを提供するお店の例】
【寒河江エリア 冷たい肉そば・肉中華】
寒河江のお隣・河北町(河北地区)が発祥でこの近くのエリアで昔から食される「冷たい肉そば」がある。
蕎麦粉を使ったものをそのまま「肉そば」といい、中華麺を使ったものを「肉中華」という。肉とは主に鶏肉を指す。
出汁に親鶏を使用するのが特長。具材に使用するのは、歯ごたえのある親鶏の肉とネギのみ。
この土地の人は夏も冬も冷たい状態で食べる食文化を持ち、まさにローカルフードと言える。
お店によっては牛骨出汁を使用するところもある。
【冷たい肉そば・肉中華を提供するお店の例】
【天童エリア 鳥中華】
天童市は、昔から蕎麦の栽培が盛んなエリア。発祥は江戸末期の1861年創業の蕎麦屋「水車生そば」で、まかない食として、蕎麦に使う和風だしと鶏肉を使って中華そば(ラーメン)を食べていた。クチコミで一部の人にだけ提供していたこの裏メニューが人気になり正規メニューとして売り出した。周辺の蕎麦店も真似て同様の和風出しラーメンを出してこのエリアの名物料理となった。スープは純和風のあっさりスープ。鶏肉、天かす、海苔をトッピングし、こしょうを効かせたちょっとピリ辛味のラーメンである。
そば屋発祥のメニューなので和そばのお店が提供している事が多いという特徴と、他のエリアでも提供するお店がある、山形県ではメジャーなメニューであり、山形ラーメンの代表格であることが特徴だ。
【鳥中華を提供するお店などの例】
【スーパーやネット通販で買える山形ラーメンの例】
【山形エリア 冷やしラーメン】
冷やしラーメンの元祖「栄屋 本店」が有名。第二次戦後、とある常連客の「冷たいそばがあるんだから、冷たいラーメンがあってもいいだろう」という一言がきっかけで1年がかりでメニューが開発された。1952年から販売。牛スープと牛チャーシューが特徴。
また、山形市以外でも山形県内では一般的に夏場に冷たいラーメンを提供するお店が多い。
【山形冷やしラーメンを提供するお店の例】
【長井エリア 馬肉ラーメン】
古くから馬肉食文化があり、熊本などの他の馬肉生産エリアにもない馬肉チャーシューを食する。
最上川と街道交通の要衝として馬が使われ、生産も盛んであった。山間の斜面に田畑を作る際に、牛よりも力のある馬が重宝され、また草競馬場もあった。
では、馬肉を食する文化の起源はどこからかというと、虎退治で有名な戦国武将、加藤清正(1562-1611)だ。
清正は、朝鮮侵攻作戦中に食糧が不足し始めたとき、軍馬を食べていた。熊本藩を与えられ熊本で馬肉生産が行われ、熊本県で馬肉食文化が定着する。清正の子・加藤忠広(加藤光秋/1601-1653年)は山形県庄内に領地を与えられ、そのとき熊本の馬肉食文化が持ち込まれたとされる。(加藤清正の墓は山形県鶴岡市にある)
つまり熊本の馬肉食文化と、交通の要衝で馬の生産が盛んであったことがこのエリアに馬肉食文化を根付かせ、馬肉チャーシューのラーメンが発生したと考えられる。
【長井馬肉ラーメンを提供するお店の例】
【赤湯エリア からみそラーメン】
山形県南陽市の赤湯温泉は平安時代後期に開湯(1093年)かした歴史ある温泉地。山形ラーメンは醤油ベースのスープのラーメンが多いが、赤湯ラーメンは味噌ラーメンに辛味噌がトッピングされていることが特徴。
1958年創業の「龍上海」が家に持ち帰ったラーメンスープで味噌汁を作ったのが始まり。
辛味噌をスープに混ぜずにトッピングするスタイルは1960年に完成。
【からみそラーメンを提供するお店の例】
【米沢エリア 米沢らーめん】
日本三大和牛の1つとして知られるブランド牛の米沢牛で有名な米沢市。
米沢牛という和牛はイギリス人教師のチャールズ・ヘンリー・ダラスが横浜に紹介し、一躍有名になり日本トップの和牛として知られる様になった。
ラーメンはとてもポピュラーな食事で約100軒の食堂で提供されている。
「米沢らーめん」と表記し、鶏ガラと煮干し出汁のあっさりクリア系スープ、麺は多加水で2~3日熟成する手揉み縮れ細麺を使用する。独特の原料粉配合などにより少し黒みを帯びた「米沢の黒中華」とも言われている。海の幸の具がたくさん入った「そんぴんラーメン」や、米沢名産の米沢牛が入った「まんぎりラーメン」というローカルな呼び名のラーメンがある。
【米沢らーめんを提供するお店の例】
【その他】
山形県には完全に分類しきれない独自の有名ラーメン、ラーメン店がある。
酒田市の左側、山形県北西の鶴岡市には夏は旅館、冬はラーメンの琴平荘がある。有名店「雲ノ糸」もこのエリアだ。鶴岡市周辺の各種魚介の削り節などを使うラーメンを「鶴岡節系ラーメン」とも呼ぶ。
また、山形県ではイカの足の天ぷら、「ゲソ天」がローカルフードとして人気で、これをラーメンにトッピングしたラーメンを提供するお店が「有頂天」(山形市)だ。系列や他店でも約30店ほどで提供しているという。極太極チヂレ麺をウリにす「ケンちゃんラーメン」(酒田市、山形市、他)も特徴ある山形ローカルラーメン店だ。
【首都圏にある山形ラーメン店の例】
※お店の紹介や営業情報はこの記事を書いた時点の情報です。予告なく変更などある場合がございます。
