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ラーメンペディア

青森(津軽)ラーメン (青森県)

東北エリアご当地ラーメン探訪

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青森ラーメン(津軽ラーメン)とは

青森県西部、津軽地方発祥とされる煮干しラーメン。 煮干しを煮込んで取っただしを基本に醤油ダレなどを合わせたスープが特徴。昔の青森の家庭の味噌汁が煮干しを使っていたのが原型との説がある。
また、B級グルメとして有名な「味噌カレー牛乳ラーメン」については《コチラ》に後述する。

歴史を感じる煮干しの和風ダシ

青森はご当地ラーメンとしての呼ばれ方はないが、有名どころや人気店を回った感じとしては、基本線としての特徴が見受けられる。それは、煮干しを使った和風ダシである。「昔ながらのラーメン」と感じさせる店も多いが、煮干しのインパクトが妙に新鮮さを感じさせる店も少なくなかった。歴史的には昭和の初期に存在していたようで、これはかなり古いといえる。当時から、陸奥湾で獲れるイワシの焼き干しを使っていたらしい。特に弘前は煮干しが強かったように思う。

あまりの煮干しの強烈さに「うわぁー」と声を出してしまったほどだったのが「たかはし」。手打ちで特徴のある細麺が印象的な「緑屋」は、理髪店だった建物をあまり変えずに使っているという不思議な店。甘いスープも印象に残った。

青森でいちばん有名なラーメン店がおそらく「まるかい」である。筆者の印象としては久留米の「丸星ラーメン」がダブって見えた。別に名前が似ているからではない。その店の存在、地元民からの愛され方、外見や雰囲気からである。もちろん久留米の豚骨とは全く違って、かなり煮干しの効いた醤油味だ。

続いて朝8時から開店する「くどうラーメン」。青森ラーメンというカテゴリーを作るとするなら、この店あたりが参考になるのではないだろうか。筆者も興味本位で8時に行ってみたが、子供も含めてけっこうな賑わいなのである。

青森では通常の麺と手打ちの麺の両方を出しているラーメン店が意外と多くあった。

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老舗の青森(津軽)ラーメン店の例

人気の青森(津軽)ラーメン店の例

首都圏の青森(津軽)ラーメン店の例

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味噌カレー牛乳ラーメン

青森には「青森のソウルフード」と称される変わったラーメンが有る。
味噌カレー牛乳ラーメン(味噌カレーミルクラーメン)である。
豚骨・鶏ガラ・野菜ベースのスープに白味噌とカレーと牛乳で作るスープは味わいはまろやか。和風と洋風の両方を感じる不思議な味わい。

中高生の遊びから発生したラーメン

由来は1968年、北海道・札幌ラーメン横丁でラーメン店を経営していた(故)佐藤清が、東北地方に札幌ラーメンを広めたいと1968年に海を渡った青森市に「味の札幌」を開店する。
1970年代「味の札幌」の映画館支店において、ラーメンにケチャップやマヨネーズ、コーラなどさまざまなものを入れて食する遊びが中高生の間で流行した。
このとき、「味噌ラーメンにカレーと牛乳を入れて食べると何故か美味い」という噂が流れ始め、客側の要望によって1978年、正式なメニューとして「味噌カレー牛乳ラーメン」を発売するに至る。 現在は弟子達が味噌カレー牛乳ラーメンを受け継ぎ、青森市内で提供している。
つまり、札幌味噌ラーメン中学生高校生の遊びから偶然できて正式メニューになった変わった発生過程と50年近くの歴史を持つラーメンだ。

日本では東洋水産がカップラーメンとして全国発売したり、各種メディアでも珍しいご当地ラーメンとして紹介された。また2024年6月には全国展開する寿司店「スシロー」でも期間限定ながら発売。
また、「つじ田」でも期間限定商品として提供されたり、さまざまな味噌ラーメンを提供するラーメン店などで限定メニューとして提供される有名なB級グルメである。

青森県で味噌カレー牛乳ラーメンを提供するお店の例

首都圏で味噌カレー牛乳ラーメンを提供するお店の例